2025年プロ野球シーズンも中盤に入り、巨人先発ローテーションは徐々に形が見えてきました。本記事では、6月時点での読売ジャイアンツの先発陣に注目し、実際に登板している投手たちをもとに、現在のローテーションの構成や抱える課題をわかりやすく整理していきます。
2025年主な先発投手陣
戸郷翔征
現在の巨人のエース格であり、2025年も安定した成績を残しています。開幕投手を務め、毎週の登板でクオリティスタートを重ねるなど、ローテーションの軸として機能しています。ストレートとスライダーを中心にした強気な投球で、今季もチーム最多勝が期待される存在です。
- 登板数:12試合前後
- 防御率:2点台
- QS(クオリティ・スタート)率:高水準
赤星優志
2024年から本格的にローテーション入りし、2025年も安定して先発として登板を続けています。制球力の高さと打たせて取る投球が特徴で、ロングイニングを投げられる点も評価されています。中6日で起用されることが多く、シーズンを通しての活躍が期待されています。
山﨑伊織
2023年・2024年と安定した成績を残し、今季もローテーションの中心にいます。右の技巧派先発として、打者を的確に抑える投球術が光ります。登板間隔の調整や疲労管理を受けながら、今季も着実に先発の一角を担っています。
菅野智之
2025年シーズンでは登板数こそ減少していますが、スポット的にローテーション入りしており、主に若手が不調なタイミングや連戦時の6人目として起用されています。かつての絶対的エースとしての役割から、経験豊富なサポート役へと変化しています。
與那原大剛
育成出身の右腕で、2025年はシーズン中盤から先発ローテーションに入る機会が増えています。力のあるストレートとフォークを武器に、中盤の試合で先発機会を得るケースが増加しています。現時点では5番手〜6番手として起用される場面が多いです。
横川凱
長身左腕として注目を集めている投手。シーズン序盤に数試合先発登板しており、ローテーションの谷間や連戦時の先発候補として調整されることが多いです。左の先発が少ない中で、貴重な存在として期待されています。
巨人先発ローテーションの構成方針
中6日を基本とした起用
2025年シーズンも引き続き、中6日を基本としたローテーションが採用されています。戸郷、山﨑、赤星といった主力はほぼ固定されており、それ以外の枠を体調や対戦相手に応じて流動的に運用するのが特徴です。
- 固定枠:戸郷翔征、赤星優志、山﨑伊織
- 変動枠:菅野智之、與那原大剛、横川凱、他若手
外国人投手の起用状況
2025年6月時点では、明確にローテ入りしている外国人先発投手は不在です。過去にはグリフィン投手などがローテに入っていたシーズンもありますが、現在は外国人枠を中継ぎや打者に使う傾向が強く、先発陣はほぼ国内選手で構成されています。
現在の課題と展望
安定性の確保
主力3投手(戸郷・赤星・山﨑)以外の枠が毎週固定されていないことが課題です。特に6人目の投手に関しては、登板ごとの調子次第で人選が入れ替わっており、安定した成績を出せる選手が不足しているのが現状です。
若手の台頭待ち
育成上がりの與那原や、将来を嘱望される横川ら若手投手の継続的な活躍が鍵となります。長期的な視点では、彼らが主力に育つことで、ローテの安定性と厚みが増すと期待されています。
おわりに:信頼と流動性のバランス
巨人先発ローテーションは現在、3本柱の安定と、それ以外の柔軟な起用で構成されています。完全に固定された布陣ではありませんが、それこそがシーズンを戦い抜くためのリアルな運用とも言えるでしょう。
野球において、ローテーションの安定は勝率に直結します。ただし、変化を恐れず柔軟に対応する姿勢も、現代野球の重要な要素です。
勝てる先発陣とは、「結果」だけでなく「対応力」でも語られるべき存在。巨人の今後の投手起用からは、そうした現代的なチーム運営の知恵が見えてきます。